伊達巻 甲斐庄楠音・横櫛
玉子焼きのことではありません。
きものを着るとき長襦袢や着物の紐をしっかりとさせる為に
幅が10cm内外の細帯を締めますがこの細帯のことです。
一般的に「伊達締め」といいます。
伊達締めと伊達巻の違いは
・・・締めは、細帯の端がわざと柔かく織ってあり紐と同じように結んで締めます。
・・・巻きは、端までしっかり織ってあり、端を挟みこんで留めます。
伊達巻を締めたところ。
先日甲斐庄楠音の「横櫛」を見ていて伊達巻を発見。
「横櫛」と名づけられた作品は何枚もありますが、いずれも帯をまだ締める前の
しどけない、又、かなり妖しいなんともいえない独得の雰囲気の女性が
伊達巻を巻いてこちらを見つめています。
帯をしていない場面は、やはりそのような場合でしょうか・・・
甲斐庄楠音の画を見るとき、いろいろな話を想像してしまいます。
絵画から物語がもやのように沸いて出て
その物語の中に紛れ込んだ如くに、幻惑の時間を過ごす事になります。
甲斐庄楠音は絵画史上京都の国画創作協会のメンバーで活躍しますが
50歳代絵画から離れ映画衣装の世界でその才能を発揮しました。
昭和15年頃からは映画制作に携わり、溝口健二作品の
衣裳、風俗考証を担当、雨月物語の衣装は甲斐庄楠音の仕事です。
(ヴェネツィア映画祭銀獅子賞受賞)
その仕事の衣装制作の事で我が屋にも、30年代衣装創作の注文に
よく来られていたと聞いています。
甲斐庄楠音の描く絵画は、出会う度に引寄せられて離れがたいものです。
機会があれば是非とも着物姿の妖艶な女性美に酔って下さい。
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